科学と人間①「地球と生命の46億年史」       丸山 茂徳(東京工業大学 地球生命研究所特命教授)

 160429④太古代~生命サバイバルの時代

 「原初大陸の消滅と生物の苦難」

地球生命は、冥王代(46億年~40億年)に誕生した。原初大陸には、高山、湖沼、氷河、砂漠など多様な環境があり、後背地から供給される豊富な栄養塩によって、多くの原始生命が存在していた。しかし一方、沈み込むプレ-トが大陸の地殻を破壊して、それらをマントル深部に運び込んだ。その結果、太古代の初めには表層から原初大陸は消滅してしまった。地球生命は取り残されてしまった。生物にとって苦難の時代が始まる。

「シラノバクテリアの出現と酸素の増加」

しかしこの中で、35億年前に光合成を行う原始生物のシラノバクテリアが出現。これは大気中の酸素の増加を意味する。

 この頃から陸地面積が徐々に増加を始め、これは光合成生物の増加を促し、地球上の酸素は大きく増加する事となる。

 「マントルオ-バ-ターン→磁場の強化」

太古代末期にマントルオ-バ-ターンという大変化が起きる。これは地球の上部マントルと下部マントルが入れ替わる

現象である。これによって地球内部の活動が活発化して、地球の磁場を強くした。

「生命進化の加速」

以上の大気中の酸素の増加と、地磁気の強化は生命進化の加速を促した。強い磁場が形成されると、太陽から吹き付ける高エネルギ-粒子(太陽風)が地球を叩くことを妨げ、生物の進化の寄与するのである。

酸素惑星への転換」

以上の一連の現象で地球は、生命の存在する酸素惑星への転換の道を進むのである。

 

しかし、これから先も生命にとってはいくつもの試練が待ち受けている。

 

・シラノバクテリア

 ラン色最近とも呼ばれる最近の一種であり、光合成によって酸素を生み出す酸素発生型光合成細菌である。

 

「コメント」

要約すると以上になるが、疑問点はいくつも残る。

・原初大陸消滅の経緯  生物は絶滅したのか。

・その中でのシラノバクテリアの出現の理由  これが原初生物といっていいのか。

 一説によると、最古の生命体といわれているのは間違いとか???

・マントルオ-バ-タ-ンについて色々話されたが、理解できない。

この講義は、大筋で理解するのが精一杯。