210603 君たちはどう生きるか 吉野 源三郎 マガジンハウス
●読了 21年6月3日
●読書のきっかけ
日経新聞の読書欄の推奨。最近少年への啓蒙教育本が多いとか。
●著者
明治32年生まれ、児童文学者で編集者。本書は昭和12年刊行。しかし人気が高く昭和37年、
42年に修正発行され、今回2017年に新装版となる。息の長いベストセラ-。
●あらすじ
主人公は旧制中学2年生コペル君。母一人子一人で叔父さんが父替り。仲間たちとの付き合い、
叔父の影響のもとで、貧困・いじめ・勇気・学問に目覚めていく。人間としてどう生きていく
かに悩み成長していく姿を描く。
池上彰が序文を書いて当時6年生の自分も父に与えられて最初は反発しながら、読みだすと
夢中になって読んだことが書かれている。
●感想
孫に与えるべしでまず読んでみたが、面白くて一気に読んでしまった。戦前の旧制中学生は
まず富裕層の子弟である。しかし今や対象読者は広範になり、全国民。それだけ豊かになった
が少年たちの悩みは変わらない。舞台は戦前だが中身は新鮮で大人も子供にも実に面白い。
多くの人に読んでもらいたい本である。孫の前に子供たちに読ませよう。
それにしても池上彰は多彩な人だ。
私も少年時代に読んでいたら、もう少しマシになっていたかなと思わせる本である。
WEBで調べて判ったが、NHK「90分で名著」で取り上げられ講師は池上 彰。それで読んだ
新装版の序を書いていたのだ。