1611130  古代からの伝言②「民族の雄飛」   八木 荘司 角川文庫 2008年刊行

 ・読了 20161114

 ・読書の切っ掛け

  友人M氏の読書リストの興味ある古代からの伝言シリ-ズ②.

 ・著者

  1939年兵庫県生まれ。京都大学文学部卒。産経新聞社会部。

・あらすじ

鴨緑江の北側に集安という町がある。かって東アジアに覇を唱えた高句麗の首都。ここに有名

な「好太王の碑」がある。ここに大王「好太王」の事蹟を記す1800時の碑文がある。5世紀、

高句麗軍と倭国軍との激烈な攻防が克明に記されている。所謂三韓の新羅・百済の時代で

ある。これによって当時の大和を率いた神功皇后・武内宿祢はじめ応神・仁徳などが関連付け

られていく。更には宗書に出てくる倭の五王。史書では史実ではないとされることが、続々と

展開する。古代日本の興隆期である。

・登場人物

    仲哀天皇  14代伝承上の天皇。ヤマトタケルの第二子。熊襲征伐の途中、筑前香椎宮で没。

                        神功皇后は皇后。

神功皇后  夫、仲哀天皇没後新羅攻略して凱旋。応神天皇の母。

武内宿祢  大和政権の初期、伝承上の人。その子孫が、葛城・巨勢・平群・曽我。

応神天皇  15代。倭の五王の讃。応神天皇量は、羽曳野市、420米日本第二の古墳。

仁徳天皇  16代。倭の五王の珍とする。嫉妬で知られる磐之媛(いわのひめ)は皇后。

葛城襲津彦 

 武内宿祢の子で葛城氏の祖で、仁徳天皇皇后磐之媛の父。朝鮮出兵で活躍したとされる。

 学者は伝説上の人とする。

  ・コメント  

     当時の倭に5万人もの軍を朝鮮に派遣する力が有ったのは?だが、先進文明と鉄を求めて

           朝鮮に向かったのは事実であろう。それにしても中国と日本に挟まれ四苦八苦する朝鮮半島

           の人々。しぶとい今の民族性とこうして培われてきたのであろう。