180222 ス-パ-望遠鏡「アルマ」の創造者たち 山根 一眞 日経BP
山根 一眞 日経BP
●読了 18年2月3日
●読書のきっかけ
在職中、大阪支店担当だった時の部下と話していたら当時彼が熱心にやっていた宇宙望遠鏡プロ
ジェクトの話となった。その後その一連が本になり、彼の顔写真も出ているとの事で読むことに。
会社のアルミ板がそんなビッグプロジェクトに結びついている事は、全く気づかなかった。
今は宇宙の歴史には多少の興味もあるので、読んでみることに。
●著者
文系の人だが、科学ドキュメント作家。NHKの科学番組でキャスタ-。
素人にも分かりやすい。
●あらすじ
ビッグバンから137億年の宇宙の歴史。これを解き明かすには、最大の宇宙望遠鏡が必要とされ
た。日本は世界に先駆けて国立天文台を中心に建設のプランを作る。場所は水蒸気の影響の少ない
チリの高度4千メ-トルのアタカマ砂漠と決まる。高額の資金が必要となり、日米欧の共同。
超精密のパラボラアンテナ、及び制御機器の製作への苦闘が始まる。更には政府決定の遅れから
短時間での対応が求められた。これには三菱電機、富士通、材料メ-カ-、そして精密加工メ-カ
-の底力が求められた。そして、それは達成された。計画から30年に及ぶ。
そして次々と宇宙の謎が解き明かされている。
●感想
・彼の写真が出ているとのことで、詳細に見たけど最初は見つからない。アンテナ出荷祝賀の
セレモニ-の記念写真にやっと見つけた。
・日本の工業力の底力、町工場の技術力の高さには改めて気付かされた。
・国立天文台をはじめとする宇宙天文学者の優秀さと、宇宙の歴史解明への執念には驚く。
・太陽系の惑星「地球」、これらが1千億あるのが「天の川宇宙」。そして同じような銀河が
1千億あるのが宇宙とか。なんとも想像を絶する世界。
・今は冬。星が良く見える。せいぜい冬の星座をみてみよう。衰えたとはいえ、自分の目で。