210410  人生にはやらなくていいことがある  柳 美里 KKベストセラ-ズ

                              

●読了  21年4月10日

●読書のきっかけ

  新聞の本の紹介

●著者

   「家族シネマ」で芥川賞

●あらすじ

  自分のこれまでの壮烈な人生を、ありのままに衒いもなく書いている。そして、後半は現在住んで

  いる原発事故の福島南相馬での生活が生き生きと描かれている。高校中退、すざましい前衛劇の俳優

  演出家活動そしてその破綻。子供とのエピソ-ド。

●感想

  昔、新聞連載小説でこの作家の小説を読んで、強い嫌悪感を感じた。あけすけすぎる物の

  言い方、強烈な自我に辟易。自分でも「最も嫌いな作家」のトップになったことを書いている。新聞

  の本の推奨で、いとうせいこうがこの本を推していた。小説ではないエッセイなので、それではと

  読んだら先入観とは違う素直さと一途さを感じた。小説には二の足を踏むが雑文なら読んでみよう。

  昨夜偶々、NHKラジオで対談をやっていた。肉声は感じが良く、話の中身も極めて常識的。好感が

  持てる話しぶり。意外や意外。