200207⑤「蜂は凄腕ハンタ-」

(講師)

私は幼少期「ファ-ブル昆虫記」に、大きく影響されて育った。ファーブルは、蜂が好きだったらしく蜂の記述が多く、狩人蜂に多くのぺ-ジが割かれている。私はアリの研究家となっているが、本当は蜂をやりたかった。特に狩人蜂に強い興味を覚えている。しかしスズメバチとか足長バチではなく、社会を持たず単独で狩りをする種が好きである。

スズメバチとか足長バチは、集団で狩りをして極めて暴力的で、美しくない。

「狩人蜂」 自分の幼虫の餌にするために、他の昆虫を捕らえる肉食の蜂の総称である。

ベッコウバチ科、ジガバチ科、スズメバチ科に属するハチで、メス蜂は他の昆虫やクモなどを襲い、針で刺して麻痺させ、巣に運んで産卵する。孵化した幼虫は、その獲物を食べて成長する。寄生バチが宿主に卵を預けて立ち去るのに対し、狩人バチは自分で幼虫の餌を調達する。

この中で、女王パチや働きバチからなる社会を持たず、単独で巣を作る種があって、単独性(非社会性)の種と言う。以下、この非社会性の種を紹介する

 

(ジガバチ) ジガバチ科

狩りは幼虫の食糧確保のために行う。ジガバチは地中に巣を作った後、餌となる獲物に毒針を割いて麻痺させる。これを巣に入れて、産卵する。孵化した幼虫は、生きている餌を食べて成長する。

10日で羽化して、空中に出る。

(ドロバチ)ドロバチ科  黒い体に黄色のシマ模様

竹筒や木の幹に巣を作る。単独で行動。蛾の幼虫(芋虫)を獲物として、巣に運び、幼虫の餌とする。

低い毒をもつ。

(ベッコウバチ)ベッコウバチ科

クモを捕らえて幼虫の餌とする。名は赤み懸かった黄色(べっこう色)からきている。単独性蜂で、毒で麻酔をかけたクモを、巣に運び入れ、それに産卵する。孵化した幼虫は、生きているクモを食べて

成長する。

(ヤマトスナハキバチ) ドロバチモドキ科

小型の狩人蜂の一種。海、川の砂地で活動する。メスは巣穴を作りそこで産卵し、毒で麻痺させた

獲物を巣に持ち込む。

獲物はヨコバイやウンカ、複数回餌を巣に持ち込む。孵化した幼虫は、獲物を食べて成長する。

 

「コメント」

蜂の巣は地上にあると思い込んでいたが、地中にもあったんだ。そして、それを幼虫のそれも生きたままでの食糧にするとは。