26年

万葉集の歩き方

万葉集は奈良時代に編まれた日本最初の和歌集。日本文学史上第一級の資料、全ての日本の文学の原点。日本人の心のふるさと。この講座は、いろいろな視点で万葉集を楽しむ。

25年

サイモンとガ-ファンクルの歌を読む

「サウンド・オブ・サイレンス」、「スカボロー・フェア」、「ミセス・ロビンソン」、「明日に架ける橋」等の曲で知られる、サイモン&ガーファンクル(Simon & Garfunkel)は、1960年代に人気を集めたアメリカの音楽グループです。その50曲あまりのオリジナルはほとんどがポール・サイモンの作で、メロディが注目されることが多いですが、歌詞は繊細かつ大胆な比喩と韻を多用しており、詩人としてもサイモンは高い評価を受けています。


オノマトペとのすてきな関係  明治大学教授 小野 正弘 

「オノマトペ(擬声語・擬態語)」は表意語では表現しにくい言葉のニュアンスや生き生きとした感じを伝えるのに欠かせない。詩・和歌・俳句を、オノマトペを切り口として鑑賞する。詩歌に使われている「のたりのたり」や「ほがらほがら」を見ていくと、今まで気づかなかった、あんなことやこんなことが見えてくる。そうするうちに、オノマトペと詩歌に、こんなに素敵な関係があったのかと、気付く。
万葉集から現代まで、作品を例に取り上げながら、オノマトペの表現とその魅力を探る。

石川啄木  歌人 三枝昂之

26年という短い生涯に数多くの詩歌を残した石川啄木。明治時代後半の激動期、波乱の人生をおくった啄木が、どのように時代を見つめていたのか。今も語り継がれる歌を通して解き明かすとともに、短歌実作者の視点から見た啄木の短歌観についても解説。

小林一茶  二松学舎大学客員教授 矢羽 勝幸

小林一茶(1763~1828)は「大根ひき大根で道を教えけり」や「やれ打つな蝿が手をすり足をする」など平明な作風で、かつ素朴な言葉の運びに独自の境地を開いた。65年の生涯に一茶の作った句は約2万句と言われ、芭蕉の約1000句、蕪村の約3000句に比べ非常に多いばかりか、平成の今も新たに発見される句があるほど。
3歳の時に生母を失い、継母とのいさかいは「継子一茶」と呼ばれたり生涯の悩みで、家庭の精神的軋轢からくる自虐的な句風も詠んでいる。52歳で結婚したが、子どもも次々と幼くしてなくすなど、家庭的には恵まれなかったことが、弱者の視点にたった作風にも結びついたといわれる。