2100212⑤「インフルエンザ」
インフルエンザとは、インフルエンザウィルスに感染することで起きる感染症である。感染すると13日の潜伏期で、高熱、咳、悪寒、関節痛、倦怠感などの症状が起きる。

(インフルエンザの型と種類)

ABC型に大別されるが、人に関係するのはABである。ウィルスの表面に二種類の突起があり、それぞれの蛋白質の名前の頭文字を取って、H型、N型と呼ばれH1N1などと分類されている。A型二種・B型一種が現在流行しているもの。2009年流行したのは豚由来のウィルスで、豚に人、鳥のウィルスが感染し、変異して新しいウィルスになって人に感染したものである。変異した新しいインフルエンザウィルスで、爆発的流行が起きることは、今後もありうる。

(流行のパタ-ン)

12月より3月くらいまで。2月がピ-ク。通常はA型から始まり、B型が出てくる。

(診断)

症状から行うのが一般的であるが、抗体検査も行われる。ただし感染していても、半分位は陰性の場合もある。よって症状と抗体検査の併用が現実的である。

(治療)

自然治癒するので対症療法が基本。
タミフルなどの抗インフルエンザ薬もあるが、副作用もあるので注意。2歳未満の幼児、65歳以上の高齢者、基礎疾患のある人は重症化しやすいので注意。ワクチン接種が必須である。

また致死率はコロナの1/100程度。抗インフルエンザ薬の効果は症状を半日か一日位短縮するだけなので副作用を考えたら投薬は慎重であるべき。

(予防)

ワクチン接種。ただし効果は5080%程度。感染しても重症化は防げることが重要である。また接種率をあげることで集団免疫化が期待できる。

(今年の流行)

 

新型コロナの感染予防策の効果か前年比大幅減である。