200503⑤「恐怖の役割とは何だろう」

今回は恐怖について考える。なぜ人は恐怖に動かされやすいのか。恐怖には「先天的なもの」「後天的に学習して獲得するもの」「情動反応が強くでるために恐怖となりやすいもの」の三つが考えられる。そして現代は、恐怖そのものよりも恐怖にたいする不安が社会を大きく動かすようになった、といえるのではないか。恐怖と不安、そして腸内の細菌との関係をめぐって考える

「恐怖を感じるメカニズム」

恐怖を感じるのは、先天的なもの、後天的なもの、それともう一つ、脳内の情動で恐怖を感じる、この三つである。

人類は先天的に組み込まれている恐れだけでは身を守れない。その為に後天的に更には、情動的に感じる恐怖に応じて行動するようになった。人類は脳の発達による情報の獲得により、他の動物よりはるかに多くの恐怖を感じられるようになった。

「腸内細菌」

腸内には100兆個の細菌がいる。これらは全て遺伝情報を持っている。そして宿主(人間)の免疫を

コントロ-ルしている。

腸内細菌が免疫力を発揮して、外部からの病原菌や異物の侵入を阻んでいる。

「泣いている地球人の例え話」

宇宙人が本を読んで泣いている地球人を見て、何故かと本を徹底的に分析した。しかしそこから、その理由は発見できなかった。要するに個別の分析では全体を理解することは出来ないという例え話。血液検査の一つの要因から、体の状態の本質は解らないのだ。本当はその人の体質、生い立ち、環境などをわかることが重要ということ。

「孤独と恐怖」

人類の発展段階では、他の危険から身を防ぐためには群れを成していることが必要であった。しかし現在ではその危険はない。しかし現在でも孤独は、悪い事、危険なことと繰り返し言われ続けている。おかしい。

例えば高速運転の車がカーブを曲がるときに感じる、また高所での恐怖は実際の恐怖。しかしその他の恐怖は架空の恐怖が殆ど。情報化社会になり、マスコミが、宣伝が、評論家が、政治家が不安を声高に言い立て、恐怖を煽っているのだ。必要なのは不安、恐怖が生じる仕組みを知りどうして

不安を感じたのかの客観的分析を行うこと。本当に恐怖と、仕組まれた不安とを見分ける必要があるのだ。

→人間の脳を巨大化し、不安を増大させたのは腸内細菌である。

「腸内細菌と進化」

腸内細菌との共生によって、人類は脳を大きくして、道具を使い、言葉を話すようになる。

最近の研究で、腸内細菌と脳の活動との関係が明らかになってきた。

「人類の進化とは」

人類は殆どが寄生虫を持ち、皮膚には得体のしれない細菌を付けて生活していた。しかしこれらは無害であった。しかし現代人は、いわゆる衛生思想、病気対策で消毒薬、殺虫剤、抗生物質などを使い、細菌や虫を排除してきた。

これが花粉症、アトピ-、うつ病の増加の原因である。実験では無菌マウスと正常マウスの比較では、無菌マウスに不安感が増大していることが判ってきた。現代の日本は、衛生状態も栄養も満足されているが、精神病は増加している。腸内細菌の量は、その元になる食物繊維の摂取量からみても、年々大幅に減少している。

「不安の除去」

精神的不安の除去は腸内細菌のバランスを良くし、腸で思考することで間違いなく減少する。?

次への質問・宿題

「日本語には腹の立つ、腹で決める、腹黒い、腹芸など腹と心が関係している言葉がある。何故だろう。」

 

「コメント」

興味深いテ-マなので聞いているが、テ-マと講義内容、話の繋がりが理解できない。多分聞き手の理解力不足だろう。我慢して当分、聞き続けるしかない。