210612②「夫婦、家族関係がどのような形でいとなまれていたのか」

日本の古代の戸籍は、正倉院に残っていた。縄文・弥生と、女性の力は強かったが、古代になって徐々に男性優位となっていく。古代の戸籍から見える夫婦関係をみて行く。

・夫婦別姓

家が確立していない古代では、氏族制度の中で夫婦別姓

 別姓は基本的には家が確立する明治時代以降に考えた方がいい。

・夫婦の年齢差→再婚が多い

 若い時は離れていないが、年を取ると年齢差が出てくる。これは、配偶者との別れで再婚していると

 考えられる。

 死亡率が高く、寿命が短かった。夫婦で同時に年を取るというのが当時は稀であった。

 特に中高年の男は、若い女と再婚している。再婚は生存率を高める有効な戦略であった。

17戸の母集団で、11戸が再婚であった。

・高齢者

 男女の差はないが、高齢女性は寡婦が多く、男は夫婦が多い。女性はある年齢になると、

 再婚対象から離れる。古代の高齢者の生存は大変であった。

 

「コメント」

一見、男有利であるように見えるが、前提として、有利な再婚には、経済力がなければ出来なかったのでは。いずれにせよ、厳しい生活であったろう。